―多方面からクライアントのサポートができるように
二回に分けて、株式会社キーワーズ・インターナショナルのインタビューをお届けします。
今回はHRマネージャーの木村さんと、人事・総務を担当されている大脇さんに会社全体についてのお話と採用についてお伺いしました。
――まず御社の事業内容について、お聞かせください。
大脇:株式会社キーワーズ・インターナショナルは、1998年にアイルランドのダブリンで、イタリア人の夫婦が起こした企業です。当初はゲームに特化した翻訳事業ではなく、様々な企業から翻訳の仕事を請け負っていたのですが、より専門性を増し知識を深めることでサービスの向上に努めたいと考え、夫婦共にゲームが好きということもあり、2004年からゲーム業界に参入。以降、ゲーム関連の開発をサポートしています。
ゲーム業界のニーズが多様化し、開発も複雑化していることをうけ、様々なサービスラインを設けることで多方面からクライアントのサポートをできるような形をとりたいと思い、2013年からKeywordsグループに参画いただく企業を増やす形で事業を拡大しています。
ロンドンの株式市場に上場したのが2013年で、それから5年ほどで40社以上の企業に参画いただきました。既存のサービスを強化する目的もありますが、サービスの幅を広げるため音声収録や品質管理等にも参画いただき、現在7つのサービスライン(アートアセット制作、エンジニアリング、音声制作、機能デバッグ、翻訳、言語デバッグ、カスタマーサポート)で動いています。
この東京オフィスは現在のCEO(アンドリュー・デイ氏)が2009年に就任した年、東京にオフィスを出そうという話になり設けられたものです。CEOはアジアのマーケット市場に着目しており、特に日本のゲーム市場を重要視していた関係で、アジア初の拠点を構える際、東京を選んだと言われています。
現在、東京のオフィスには6つのサービスラインが揃っており、約350名ほど在籍しています。
ローカライズの会社として始まった当社ですが、現在翻訳部門の売り上げは全体の二割ほど。ほかの部門、特にカスタマーサポート部門なども売り上げを伸ばしています。カスタマーサポート部門は、海外の事業所と連携をはかりユーザーの問い合わせに対応するため、社内で唯一24時間体制をとっている部門になります。
そのほかの部門も、請け負っているプロジェクトによって、クライアント先に合わせた働き方をしています。
―東京オフィスの今
――海外との事業所とのやり取りは多いのでしょうか。そうすると時差も含めやり取りにタイムラグが発生するもどかしさもあるのでは。
大脇:海外とのやり取りは多いですね。音声制作の部門は主軸となるオフィスがイタリアにあったり、あるいはカスタマーサポート部門では大きな事業所がフィリピンにあったりするので。ただ、時差の問題は勤務時間を調整したり、勤務エリアの問題に関してはテレビ会議やチャットツールなどを最大限に駆使しているため、タイムラグなどによる大きな問題は特に発生していません。
東京は人員が限られているからここまでしかできないという限界を設けたくないんです。そういうとき、海外の事業所の力を借りてお客様のご要望をかなえることができないかという方向に持っていけるよう、どこの部門でも事業所の垣根なく助け合って、全力でクライアントをサポートできる体制を整えています。
――7つのサービスラインを展開している御社ですが、本人が希望して部門間で異動することも可能なのでしょうか。
大脇:必ずしも希望を叶えられるとは限りませんが、本人のスキルと部門の要望が合致すれば、全く違うサービスでも異動は可能です。好きな分野に取り組むほうが、意欲的になれるし知識を活かせるので、なるべく意向はくみ取るようにしています。プロジェクトのアサインについても、同様のことが言えますね。
―春はお花見、秋にはハロウィンパーティーも
――様々な国籍を持つ方たちが働いているとお聞きしました。
大脇:現在、およそ25か国以上の人たちが働いています。部門によっては日本人より外国籍の人のほうが多いくらいです。たとえば言語デバッグ部門とカスタマーサポート部門では、7割が外国籍の人たちです。それぞれ育ってきた環境や文化、背景が異なるので当たり前だと思っていることが通用しないこともあります。そのため、コミュニケーションが非常に重要になります。
会社としても社員間のコミュニケーション促進のため、年に4~5回ほどイベントを催しています。春のお花見、夏のバーベキュー、秋のハロウィンパーティー、冬の忘年会などですね。そのほかにもゲーム好きが集まっているので、ゲーム大会が開かれたりしています。社内にアーケードゲームの筐体まで置いてあるんですよ(笑)。
木村:日本の社会はどんどんグローバル化していく流れになっていますが、そのなかにあって既に本当の意味でのグローバル化が完成している会社がキーワーズ・インターナショナルだと思っています。また、日本のゲーム文化を世界に広めるためにも、重要な立ち位置にある会社だと考えています。
――言語や文化の違いから発生するトラブルなどはないのでしょうか。
大脇:言語や文化の違いで苦労している人はいますが、そういうとき会社としてサポートすることはもちろん、周囲が気をつけて協力し合う環境づくりが行われています。たとえば翻訳業務など、ゲームによってはクライアントから依頼されるテキストのデータ量が膨大なので、チームでやらないと納期まで間に合いません。そのため、チームで連携して作業にあたっています。
そうしたことから、チームワークが重要となってくるので、普段からコミュニケーションは密にとるようにしています。
―様々な言語が飛び交う国際色豊かな職場
――社内のコミュニケーションは基本的に英語で行われるのでしょうか。
大脇:公用語とまではいきませんが、メインで使われているのは英語ですね。書類や社内掲示物も英語で書かれているので、英語力は職種によっては必須になります。ただ、社内では皆、話しやすい言語を使っているので、様々な言葉が飛び交っていますよ。プチ留学している気分が味わえます。
木村:インターナショナルな環境で働きたい人にはうってつけですね。英語力を伸ばしてキャリアステージを作り上げたい人にとっては、最高の職場なのではないかと。
大脇:海外の人が日本で働くにあたっても、ゲームというエンタテインメントを介しているので馴染みやすいのではないかと思います。
――一般的な翻訳業と、ゲームならではのローカライズやカルチャライズの違いはあるのでしょうか。
大脇:ストーリーベース(読み物系)のゲームは小説翻訳に似ている部分があったり、ゲーム内のムービーは映像翻訳に似ていたりと、他ジャンルの翻訳と似通った点はあるかと思います。しかし、ゲーム翻訳特有の『EXP』や『トロフィー』など、ゲーム内でよく使われる用語やフレーズに精通していると、ゲームプレーヤーがストレスなく読める翻訳が自然と生まれます。とはいえ、社内のシステムに用語集があるので、共通用語に合わせることは可能です。
また、ポジションによってはゲームの知識がさほど必要ではないこともあるのですが、全体を通してゲームの知識や経験がある方は、それがアドバンテージになります。品質管理やカスタマーサポートでは、ゲームを理解したうえでクライアントやユーザーの質問、要望にお応えできる部分があるので。
ただ、担当ゲームタイトルのファミリアライゼーション(ゲームのシステムや世界観に馴染んでもらう時間)を設けているので、ゲームに抵抗のない方であれば問題ないケースも多くあると思います。
―これからのキーワーズ・インターナショナル
――これからのキーワーズ・インターナショナルについて、お二人が感じていること、考えていることをお聞かせください。
大脇:たとえば当社のホームページは全社的なものしかないのですが、キーワーズ・インターナショナルの日本法人として、将来的には独自のものを作り、ブランディングしていけたらという考えはあります。
木村:現在、社員数が急増し、会社規模が急激に大きくなったことによって、未整備の部分が残っています。そういうところを一つ一つクリアしていくことによって、会社全体の業務効率を上げ、製品クオリティを上げていくことに、管理部門として着手していきたいですね。
―Message
大脇:キーワーズ・インターナショナルで働く人たちは皆、プロアクティブ(積極的)に仕事をしています。良いものを作るために自分で行動することが、きちんと評価される会社。なので、より良いものを作りたい、ゲーム業界を盛り上げたいという熱意のある方はぜひきてください。ゲームに対するパッションがある方ならとても働きやすく、楽しく仕事ができると思います。
木村:自分の裁量ですべてを決められるわけではないけれども、仕事をしっかり任せてもらえる会社なので、主体的に仕事を進めたい方にとっては非常にがんばりやすい、働きやすい職場だと思います。数多くのサービスラインのなかで、あなたが興味を持ち、活躍できると思うものがあれば、ぜひチャレンジしてください。
株式会社キーワーズ・インターナショナル
ゲームコンテンツの音声制作/海外ゲームコンテンツの国内向けローカライズ/国内展開ゲームコンテンツの海外向けローカライズ/翻訳・技術翻訳/言語テスト・検証・デバッグ/カスタマーサポート/ソリューションの提案
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