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2025.12.02業界情報

ホロライブのカバー株式会社がなぜ「ゲーム事業」なのか。会社創立から“これまで”の意外な紆余曲折を、YAGOOこと谷郷社長らに根掘り葉掘り訊いた

※こちらはAUTOMATON様によるインタビュー記事を転載させていただいたものとなります

近年、VTuber事務所であるカバー株式会社のゲームが、あらゆるシーンで存在感を増している。インディーゲームの展示会で「holo Indie」が個人開発者のサポートに動いたかと思えば、VTuber自身が企業とタッグを組んでビジュアルノベルをプロデュースする例もある。そのビジネスは、TCG『hololive OFFICIAL CARD GAME』の展開から『ホロアース』のサービス開始に至るまで、幅の広さがなによりの特徴だ。


ゲームイベントでのカバー株式会社ブース


2017年の設立から、いくつものゲームを世に送り出してきたカバー株式会社。彼らは今、成長するゲームビジネスをどう見ているのだろうか。今回は、そんなカバー株式会社の「これまで」と「これから」のゲームビジネスへの関わり方について、CEOの谷郷元昭氏、『ホロアース』プロモーション責任者である青海亮太氏のお二人に話を訊くことができた。本稿では、「holo Indie編」として、カバー株式会社の視点から語られたVTuberカルチャーとゲームカルチャーの関係性について、その内容をお届けしよう。「『ホロアース』/カバー株式会社のこれから編」もあわせてチェックしてほしい。


左が『ホロアース』プロモーション責任者・青海亮太氏、右がカバー株式会社CEO・谷郷元昭氏





「VRスタートアップ」から「キャラクターづくり」へ



──カバー株式会社とゲームとの関係性を語る上で、まずはホロライブ立ち上げ以前の出来事から訊かせてください。御社は2017年の設立間もなく『Ping Pong League』というVR卓球ゲームをリリースしていますが、この作品はどのようなきっかけで開発がスタートしたのでしょうか。

谷郷元昭氏(以下、谷郷氏):
正確には、VRゲームの会社としてはじまったわけではなく、 “VRのスタートアップ”という認識でしたね。これ、結構重要な違いでして。つまりカバー株式会社は「VRの技術を使ってインターネットと掛け合わせたサービスを展開する企業」として立ち上がったんです。その立ち上げを模索する中で、当初はカジュアルゲームを主体とした VR のコミュニティサービス、つまりは「モバゲー」のようなサービスを作ろうとしていました。

──VRを利用したコミュニティづくりが企業としてのテーマだったわけですね。

谷郷氏:
そうですね。コミュニティサービスって言うとちょっと分かりにくいかもしれませんが、ようはゲームを主軸したコミュニティをユーザーに提供するということで、そのゲームのうちの1つが『Ping Pong League』、というか卓球だったんです。当初はほかのゲームも作る予定だったんですが……「これは筋が悪い」ということにすぐに気付きまして。当時はもう欧米ではVRデバイスが普及した状態で、今でも人気のある同業他社さんがすでに存在していました。

「これは勝ち目がないな」と思ったのと、やはりVRコンテンツってゲームに限らずそれを宣伝すること自体にすごく課題があるなと感じました。そこでむしろ「キャラクターを使ってVRコンテンツを宣伝するサービスを作った方が面白いんじゃないか?」と思ったんです。たとえば、そのゲームを実況してくれるキャラクター自体を作るような。それが、カバー株式会社のはじまりでした。


『Ping Pong League』


──当時の開発体制はどのようなものだったのでしょうか。

谷郷氏:
この当時は福田(現CTOの福田一行氏)と私の二人だけでした。正確にはほぼ福田が一人で作っていたんですが、一応『Ping Pong League』のメニューとか、あの辺は私が「Blender」で作ったものですね。あとは多分、体育館を歩けるようにしたり、鉄アレイを持てるようにしたのも自分がUnityで実装しましたね。ゲーム開発に関しては基本的にはやっぱり素人ではありました。

福田は元々ブログコミュニティなどのビジネス出身で、私も最初に入社したゲーム会社であるイマジニア以降はコミュニティ系のサービスで働いていて「新しい技術にどうやってコミュニティ要素を加えることが出来るか?」みたいな、そういうことを考える方でしたから。その流れで、そらちゃん(VTuberのときのそらさん)を作りつつ、後にホロライブの元となる配信アプリの開発がはじまった、という感じです。

ホロライブ公式からの投稿

──『Ping Pong League』をはじめとするゲーム開発事業から、ときのそらさんをはじめとするVTuberタレント事業へは、その後どのように移行が進んでいったのでしょうか。ときのそらさんに声がかかったのは、ゲーム開発より後のことだったのでしょうか。

谷郷氏:
並行してやっていましたね。当時は業務委託の方に配信用のシステムを作っていただく一方で、福田もゲーム開発を進めていて、途中でそれを逆転させた感じです。アプリ開発からタレント事業が拡大していき、事業としてはそちらが主軸になっていきました・・・

続きはこちら『AUTOMATON』 国内外を問わず、さまざまなゲームの情報を発信するWEBメディア
https://automaton-media.com/articles/interviewsjp/hololive-cover-20251120-3664930-a/

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