メタバース分野への上場投資信託をおこなうEpyllion社のCEO・Matthew Ball氏は1月16日、プレゼンテーション向け資料を一部公開。このなかではゲーム市場調査会社などのさまざまなレポートを取りまとめたグラフが示されており、ゲーム業界の近年の動向がうかがえる内容となっている。
PC Gamerが報じている。
Ball氏は「The State of Video Gaming in 2025(2025年のゲーム業界の状況)」と題したプレゼンテーションを予定しているという。今回はその際に用いられる予定の資料の一部が
公開。NewzooやIDCといった市場調査会社などのデータをもとにしたというグラフが示されており、近年のゲーム業界の動向が分析されている。
まず資料では、全世界でハードウェアを除くゲームコンテンツの販売総額の年次推移がグラフにて紹介。グラフを見るに、市場は2011年から2021年にかけて大きな成長を遂げてきたようだ。また新型コロナウイルスの蔓延に伴う巣ごもり需要もあり、各市場調査会社などからは2024年に向けてさらなる成長が見込まれていたことも示されている。
Image Credit: Epyllion
しかし実際には、全世界のゲームコンテンツの販売総額は2022年に-3.5%減少。2020年から2024年にかけてもほぼ横ばいとなっている。またBall氏はあわせてコロナ禍の収束後も出版業界や動画配信業界などが成長し続けていることを示している。巣ごもり需要が低下した後も成長を続けるインドア系の娯楽業界がある傍らで、ゲーム業界の成長が鈍化していることもうかがえる。
Ball氏は続けて、米国のゲーマー向けに実施された1週間の平均プレイ時間の調査を紹介。2023年には調査が実施されなかったそうだが、少なくとも2024年は2022年よりも増加していたことがうかがえる。しかし一方で、米国における日常的にゲームを遊ぶユーザー人口の調査結果では2020年から年々減少傾向にあることが見受けられる。2024年は、新型コロナウイルス流行前の2019年よりも、日常的にゲームを遊ぶユーザーが減少したようだ。
Image Credit: Epyllion
Ball氏はこの調査結果について、ゲームへの関心度が高くなかったユーザーが、完全にゲームを遊ばなくなったことが影響しているのではないかと推察している。コロナ禍で普段ゲームを遊ばなかったようなユーザーが一時的にゲームを日常的にプレイするようになったものの、定着しなかったのではないかという考えだろう。
とはいえ資料では、全世界でのモバイルゲームを除くPC・コンソールでのゲームコンテンツの販売総額については、2024年に一定の成長を見せたことも示されている。裏を返せばモバイルゲーム市場の伸び悩みが先述のゲーム市場全体の成長鈍化の一因となった可能性も伺える。モバイルゲームは依然として・・・
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