株式会社EQUESは11月7日、株式会社セガとの共同プロジェクトで生成AI(Generative AI)を活用した「ボクセル形式の3Dモンスター生成AI」を開発したと発表した。ユーザー制作コンテンツ(User Generated Contents・UGC)の作成促進に応用が期待されるという。
本技術では、いくつかの単語を入力することで、AIが単語に応じたボクセル形式の3Dモンスターを生成してくれるという。ボクセルとは3次元オブジェクトの立体表現に用いられる小さな立方体だ。たとえば上記のGIF画像のように、モチーフとなる動物(狐)や姿かたちのイメージ(黄色い、長い耳)を入力すれば、AIがボクセルを組み立てて、黄色く耳の長い狐のようなモンスターが生成されるようになっている。
本AIはゲームクリエイターの業務効率化だけでなく、UGCの制作促進に応用が期待されるという。UGCとは、一般消費者によって作られたコンテンツ全般を指す。たとえば『フォートナイト』ではコンテンツ制作ツール「UEFN」が提供されており、ユーザーによるコンテンツ制作も活発だ。また3D空間のメタバースを提供するプラットフォーム『Roblox』でも、企業だけでなくユーザー制作によるさまざまなゲームが公開されている。一方で制作においてはデザインやゲーム開発などの知識が求められる場合もあるため、コンテンツのユーザー制作はハードルが高い側面もある。今回発表されたボクセル形式の3Dモンスター生成AI技術には、UGCの作成を簡易化できないかといった狙いもあるという。
なお本AIはEQUESとセガの共同プロジェクトで開発されたという。EQUESは「松尾研発スタートアップ」となる企業だ。松尾研発スタートアップとは、東京大学松尾研究室の出身者が創業した企業のうち、松尾研により選抜されたスタートアップ企業群とされている。
先日には『Roblox』が国内PS4/PS5向けに提供開始。それに先だって『Roblox』向けのコンテンツ制作に国内企業の参入も複数見られるなど、メタバースの展開は国内でも活発化を見せている。今回発表されたボクセル形式の3Dモンスター生成AI技術は、そうしたサービスにおけるUGC制作のハードルを下げる技術にもなりそうだ。なお、本AIは11月10日~11日にかけて幕張メッセで開催される「JIKEI COM Game&e-Sports SHOW 若きクリエイター展」のセガブースにてデモ展示されるとのことだ。
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