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2023.02.28業界情報

マイクロソフト、NVIDIAと自社PCゲームのGeForce NOWへの提供について合意

マイクロソフトは現地時間2月21日、同社が手がけたPC向けゲームを、NVIDIAのクラウドゲームサービスGeForce NOWに向こう10年間提供することで、NVIDIAと合意したと発表した。Activision Blizzardの買収が完了した場合には、『Call of Duty』シリーズ作品なども提供するとのこと。

GeForce NOWは、GeForce GPUを搭載するサーバー側でPCゲームを実行し、ユーザーのスマホやPCとの間で、操作入力とゲーム映像をやり取りすることでゲームをプレイできるサービスだ。日本ではソフトバンクとauによって運営中。SteamやEpic Gamesストアなど外部のデジタルストアと連携し、ユーザーがそれらのストアで購入し保有している対応PCゲームをプレイできることが特徴で、今回の提携では、マイクロソフトタイトルをそうした連携に対応させるかたちになるものと思われる。

Phil Spencer氏の投稿

マイクロソフトは昨日2月21日に、任天堂とも同様の契約について合意したと発表。Activision Blizzardの買収完了後、『Call of Duty』シリーズ作品を10年にわたり任天堂プラットフォームに提供するとしていた。この際に同社副会長兼プレジデントのBrad Smith氏は、「この合意はXboxタイトルおよびActivisionタイトルを、より多くのプラットフォーム・プレイヤーに届ける取り組みのひとつでしかない」とコメント(関連記事)。その直後に、今回のNVIDIAとの提携が発表されたかたちである。

同社ゲーム部門CEOでXbox事業を率いるPhil Spencer氏は発表にて、マイクロソフトはゲーマーにより多くの選択肢を提供し続けるとし、今回の合意によってGeForce NOWのカタログ拡大に寄与できるとコメント。また開発者にとっても、ゲームストリーミングにおける選択肢が増えることに繋がるとした。

この一連の合意は、マイクロソフトが現在進めているActivision Blizzardの買収に関連した動きと考えられる。NVIDIAについては今年1月、同買収について懸念をもっていると報じられていた(Bloomberg)。買収によってマイクロソフトが、クラウドゲーミングやサブスクリプションサービスなどの領域にて不当な優位性を得るのではとの、競合メーカーとしての指摘である。今回の合意は、そうした懸念を払拭させる狙いがあるものと思われ、NVIDIAも提示されたオファーに納得したのだろう。

マイクロソフトによるActivision Blizzard買収については、反トラスト法(独占禁止法)違反の恐れがないかなどについて、各国の規制当局による審査が進められている。そのなかで争点となっているのは、ひとつは巨大フランチャイズである『Call of Duty』シリーズが独占化されるのかどうかについて。そして、クラウドゲーミングやサブスクリプションサービスにおいて、不当に支配的な地位を得るのではという点も挙げられてきた。マイクロソフトは・・・

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