セガは2月17日、自社の従業員の基本給を引き上げると発表した。2023年7月1日より、基本給のベースアップがなされる。そして、どのように引き上げられるのかも説明されている。
セガ公式の投稿
IRリリースによると、今回の基本給のベースアップは、「従業員の収入をより安定させ、さらなる働きやすい環境を実現するとともに、グローバルでの競争力をより強化するため、人財への投資を目的とした報酬制度の改定」とのこと。基本給の上がり幅としては、30%程度上がるという。大卒の初任給は、これまでは22万2000円だったが、改定後は約35%アップの30万円となる。
一方で、この底上げはシンプルに基本給を上げるというだけの取り組みではないことも説明されている。というのも、基本給を上げるにあたっては、賞与の一部組込などによる「年収の基本給の比率を高める」という意図があることも明かされている。今後は退職金の前払い制度(選択制)の導入も予定されており、そうした選択によって基本給の増加率が変わるようだ。とはいえ、同制度の取り入れによって、年収ベースでは平均15%程度のアップが見込まれている。総合的に見ても待遇が引き上げられたといえるだろう。
昨今ではさまざまなゲーム会社が、人材確保のために基本給の引き上げをはかっている。しかしながら、基本給の引き上げを公表する一方で、その基本給引き上げに際しては実際には賞与が減少したといったケースも聞かれる。今回のセガの給与変更の公表では、どのような仕組みによって基本給が引き上げられるかが開示されており、透明性が確保されているといえるだろう。
セガは今回の発表に際して、報酬体系の整備だけでなく、企業内大学「セガサミーカレッジ」における研修の実施やグループ全体での語学研修など、人材教育にも引き続き投資していくと語っている。
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