Appleは10月24日、海外向けのApp Store Reviewガイドラインを更新。NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)関連サービスについて取り決める条項を追加した。
NFTは、デジタルデータに唯一無二の個別識別情報を与える技術だ。デジタルデータはいくらでもコピーができるが、NFTにおいては、ブロックチェーン技術を用いることで、デジタルデータに「複製できない」識別情報を付与し、希少性を持たせることができる。
App Store Reviewガイドラインでは、App Storeのアプリの審査基準などが説明されている。今回Appleは海外向けの同ガイドラインを更新して、さまざまな条項を追記・改訂した。そして「
3.1.1 In-App Purchase(App内課金)」についての取り決めの中には、NFTの取り扱いに関する審査基準が新たに追加されている。
追加された項では、アプリ内でのNFTおよび関連するサービスの販売が許可されている。また、NFTの保有権がアプリ内のおもな要素や機能をアンロックするものでない限り、ユーザーが自身のNFTを閲覧するようなアプリも認められるそうだ。アプリとしての機能をNFT保有の有無で左右させない意図だろう。App Store内のアプリに一定の品質を保つ狙いもあるのかもしれない。
また、外部リンクなどを設けて“アプリ外購入”にユーザーを誘導しないことを条件に、他ユーザーのNFTコレクションの閲覧機能も実装可能とのこと。ユーザー同士の直接取引などを、外部サイトでおこなわせないための規定と思われる。アプリ外での購入でApp Storeの手数料を回避される懸念からだろう。なおApp Storeでは標準の売上手数料として30%が設定。年間収益100万ドル(約1億4800万円)以内の小規模事業者であれば、15%で
設定されている。
今回の海外向けガイドライン更新により、App Store内でのNFTおよび関連サービスの販売は運営元から公認された形となる。一方で新たな規定には条件も盛り込まれている点には注目したいところ。ストア利用者のトラブルや不利益を防ぐ狙いも考えられる一方で、App Store側の利益は損ねたくないという思惑はありそうだ。
ちなみにEpic Games CEOのTim Sweeney氏は・・・
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