ゲーム開発に苦労はつきもの。発売直前など土壇場も多い開発現場では、時として“秘密の荒業”も駆使されているようだ。とある開発者のツイートを発端として、「ユーザーに気づかれないとんでもない荒業実装」が、続々と告白されている。海外メディアKotakuなどが紹介している。
『Titan Quest Anniversary Edition』
普段ユーザーがゲームを遊ぶ上で目にするのは、整えられた「表側」だ。裏でゲームを支えるプログラム的な工夫やアセットの制作過程などは、基本的にユーザーは知る由もない。そうしたゲームの「裏側」では、ユーザーの想像を絶するような荒業が駆使されている様子である。たとえば、ハクスラARPG『Titan Quest』では、止むに止まれず「動物のリスを、無理やりタイマーに改造」しているそうだ。
Joe Hobbs氏の投稿
“改造タイマーリス”についての情報を伝えたのは、Ubisoft Annecyでリードプロップアーティストを務めるJoe Hobbs氏。同氏は6月22日、海外メディアGame Developer(旧:Gamasutra)掲載の記事を引用するかたちで、『Titan Quest』開発者の告白を伝えている。そちらによれば、リスがタイマー化されたのは開発も終盤の出来事だ。まず、同作の仕組みでは、条件を満たすと即座にイベントが発生するようになっていたとのこと。よって「条件を満たしてから5秒後に発動」といった遅延を設けることが難しかったそうだ。
そして、開発終盤の土壇場にて、どうにかして遅延を可能にする必要が出てきた。エンジニアは手一杯ななか、とあるQA(品質保証)テスターまでもが実装に協力する状況だったそうだ。やがてそのテスターが、妙案をひねり出す。キャラクターアニメーションを利用して、イベント発生を遅延させる方法を発見したのだ。そのキャラクターとして利用されたのが、環境生物として実装されていたリスだったのだ。
テスターはリスを「アニメーション・タイマー」として改造し、姿を透明化。必要な場所にリスタイマーを配置してさまざまな場面でのタイミング・メカニズムとしたのだ。つまり、『Titan Quest』のイベント進行は、目に見えない改造リスが支えているのである。なお、この証言は・・・
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