元CD PROJEKTの開発者Konrad Tomaszkiewicz氏は2月16日、新スタジオ「Rebel Wolves」を設立したことを明らかにした。同スタジオには『サイバーパンク2077』など、CD PROJEKT人気作に携わった開発者たちが参加。新規AAA級RPGを開発していく見込みだ。
Rebel Wolvesは、ポーランドを拠点とする新規ゲーム開発スタジオだ。CEOを務めるKonrad Tomaszkiewicz氏の主導のもと、複数の元CD PROJEKT開発者たちが集っている。まずTomaszkiewicz氏は、『ウィッチャー3 ワイルドハント』ではゲームディレクターを務めた。そして『サイバーパンク2077』ではプロダクション責任者/セカンドディレクターなどの要職に携わった主要開発者だ。
ほかにも、『サイバーパンク2077』にて主要ライターを務めたJakub Szamałek氏や、『ウィッチャー3 ワイルドハント』でアートディレクターを務めたBartłomiej Gaweł氏など、CD PROJEKTの人気作品に携わった開発者たちがメンバーとして名を連ねている。一方で、CFO(最高財務責任者)を務めるMichał Boryka氏は財務関係のベテラン。スタジオヘッドを務めるRobert Murzynowski氏はITマネージャーとして、大手企業などのITプロジェクトを手がけたマネジメントのエキスパートのようだ。ゲーム制作と経営のプロが一堂に集ったかたちだ。
Rebel Wolvesは今後、Unreal Engine 5を利用して「AAA級のダークファンタジーRPG」を開発していくとのこと。
プレスリリースにおいてTomaszkiewicz氏は、情熱をもち志を同じくする仲間たちと共に「ユーザーに忘れがたいストーリーを提供し、深い感動を呼び起こす」作品を作り、コンピューターRPGジャンルを進化させたいとの展望を伝えた。また、小規模かつフットワークの軽いチームを保っていく方針も明らかにしている。また、同リリースや
Rebel Wolves公式サイトでは、チームメンバーを尊重する方針と「幸せな人々こそが素晴らしいゲームを作る」との言葉が綴られている。
なお、CEOのTomaszkiewicz氏は昨年、CD PROJEKTにて従業員に対するいじめ行為をしていたとして糾弾されていた。調査の結果として同氏の容疑は晴れたものの、事態を重く受け止めた同氏は昨年5月にCD PROJEKTを退社(
Bloomberg)。今回のスタジオ設立へと繋がっている。チームメンバーを第一にする方針を打ち出した背景には、一連の騒動も影響しているのかもしれない。再スタートを切った同氏が率いるRebel Wolvesは、どのような作品を世に出すのだろうか。