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2018.10.31業界情報

プロトタイプ版からここまで進化していた!Nintendo Switch向け『オクトパストラベラー』が上質なクオリティに辿り着くまでの軌跡

今月10月14日、パシフィコ横浜。Epic Gamesが主催する、ゲームエンジン Unreal Engine の大型勉強会Unreal Fest Eastが行われた。数ある講演の中で、特にその映像美で来訪者の目を惹いていた講演が「Nintendo Switch『OCTOPATH TRAVELER』」はこうして作られた」である。

日本のみならず、欧州全域でもスマッシュヒットを記録し、発売後翌月には100万本出荷+DLを達成したことが告知されたNintendo Switch向けRPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)』。新規IPであるにもかかわらず、多くのプレイヤーを熱狂の渦に巻き込んだ。 そのヒットの要因はなんだろうか。

プレイヤーを広大な世界へと引き込むストーリー、ドット絵に最先端技術が合わさった幻想的なグラフィック、綿密に計算された奥深いバトルシステム、心揺さぶるハイクオリティな音楽……本作のヒット要因は枚挙に遑がない。しかし本作が上質なクオリティに至るまで、数多くの試行錯誤がなされていた事はあまり知られていないのでないか。

二度にわたる体験版の配信。そこから得られたユーザーからのフィードバックを受け止め、妥協をせずクオリティアップへと励んだスタッフたちの努力。ヒット作の裏には、それを支えるスタッフたちの飽くなきトライ&エラーの軌跡があった。

今回、筆者は幸いにも本作のリードアーティストであるアクワイアの飯塚三華氏、リードプログラマの渡邊裕氏両名の講演を聞く機会に恵まれた。本稿では『オクトパストラベラー』がプロトタイプ版、体験版を経て製品版に至るまでどのような進化を遂げてきたのか、その変遷を追っていきたいと思う。本作に採用されたグラフィック手法HD-2Dによる 独特なグラフィック表現。あの頃の憧憬を再現するにはどうすればいいのか?飯塚氏と渡邉氏はその熱い想いを壇上で語った。

HD-2Dとは昔ながらのドット絵に3DCG処理を加えた、次世代型ドット絵だ。決して古臭くなく、しかし「懐かしさ」を感じさせるグラフィックがメインコンセプトとして掲げられている。まず飯塚氏がスクリーンに映し出したのは、プロトタイプ段階でのゲーム画像であるまず目を引くのは、製品版では見かけないオフィーリアとハンイットを足して2で割ったようなキャラだ。スクリーン上では懐かしさも感じさせるドット絵のキャラが、陰惨とした洞窟内を歩き回っている。製品版と比べれば、まだ改善の余地のあるグラフィックに見えるかもしれない。しかしそこには開発初期から決してブレていない「ドット絵と最先端技術の共存」というコンセプトが感じ取れる。飯塚氏によると、キャラが持っている動的光源、それに合わせて動的にドット絵を変化させる事でこのような幻想的な風景を作り出す事に成功したという。

続いてプロトタイプ版のゲーム画像の第二弾が公開された。主人公トレサの故郷であるリプルタイドは、この時点ではブルーポートという名前の街だった。その画像には製品版でもおなじみのミックとマックの姿が映し出されており、会場からは笑い声が溢れた。この時点でかなり高水準なグラフィックを実現しているが、『オクトパストラベラー』のスタッフたちはまだまだ現状に満足はしなかったようだ。画面全体のスケール感の見直しや、レンズフレアの効果的な導入。環境光を入れる事により建物の影の部分が真っ黒にならないように配慮するなど、『オクトパストラベラー』の世界を構築するにあたり妥協はなかった。

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