―中国や台湾の魅力的なタイトルを日本のゲーム市場に
――御社について、立ち上げの経緯なども含めお聞かせください。
伊藤:弊社は新規スタートアップの会社で、中国・台湾をはじめとする日本国外の市場からソーシャルゲームのライセンスを契約獲得し、国内でリリースするというビジネスモデルのパブリッシャーです。ゲーム市場は成長も鈍化し成熟していると言われておりますが、トレンドの変遷や技術進化による変動が大きく、入り込む余地が十分にあると考え、参入を決意しました。
――海外のゲームをローカライズ・カルチャライズするという事業に着目されたのには、どういったきっかけがあったのでしょうか?
伊藤:初期段階で自社開発チームを持ち、一から企画開発を行うことはクオリティコントロールが行える反面、人員増加に伴うリスクが高いと感じていました。そこで、運営中心の事業展開に絞り、海外タイトルのパブリッシングと、国内タイトルのセカンダリー事業で比較検討を行いました。後者に関しては既に特化した企業も多く、そこには参入余地がないだろうと判断し、本格的に海外市場の調査を始めたことが一つのきっかけです。
特筆すべきは中国・台湾市場で、開発・消費ともに熱量があり活性化しています。日本市場に対する親和性の高さは言わずもがなですよね。反面、中国では開発したゲームをリリースするために政府認可が必要で、心血をそそいで作られたタイトルが正式サービス開始前に終了してしまうという話を聞きました。そこで、最適化したうえで国内のゲームファンたちに届けることで、Win-Win-Winの関係が築けるのではないか、と考えました。
―少人数だからこそトップダウンにならず全員が参画できる
――企業理念として掲げている『まだ見ぬ"面白い"との出会いを創る』は、チャプターゼロという、「ゲーム内で語られることのない"ユーザーと作品の出会い"」というメッセージをこめた社名にも生きていると思うのですが、こちらは伊藤さんのご発案なのでしょうか?
伊藤:(ここにいる)三名で考えました。立ち上げならではの魅力ですが、やっぱりいる人たちに参画してもらって、自分たちでビジネスモデルを作り上げていくぞというのが実感できると、マインド的にも変わるので。トップダウンではなく、三者で話し合いながら決めました。
――スタッフとフラットな関係を築いていらっしゃるんですね。
伊藤:承認レイヤーが本当に少ないので、風通しの良さもありますし、情報の伝達もスムーズで、コミュニケーションコストが少ないです。だからこそ、意思決定までが早く、お互いに忌憚のない意見を言い合うことができる双方向の関係が築けています。そういう意味では理想的な状態でスタートが切れていると思います。
加えて、今後採用活動を始めるうえで組織的なケイパビリティを出していくために、パブリッシャーに特化した人員構成を目指しているので、ほかにはない特殊な環境下でゲーム事業に取り組んでいただけると思います。
―求めるのはフルスロットルでアクセルを踏めるセルフスターター
――求める人材の第一に「ゲームが好きで、セルフスターターであること」と伺っているのですが、これは人数が少ないぶん自発的なアクションをとれる人が望ましいということでしょうか。
伊藤:はい。こちらから仕事を与えていくというより、やりたいことがたくさんあって落ち着いていられないくらいの人のほうがいいですね。変化を恐れず楽しみながら前に進める、推進力のある人が合っていると思います。
――御社は海外との連携を必要とする事業を展開されており、求める人物像にも「海外市場に関心があり、国境を越えたビジネス経験を積みたい人」というのを挙げていらっしゃいますが、求められる語学レベルというのはあるのでしょうか?
伊藤:現時点では設定しておらず、興味関心のある方であればウェルカムです。もちろん、人員スライドができる組織構成にしたいという考えがありますので、多言語が話せる方や、この事業をきっかけに挑戦してみたいという方も大歓迎です。中国語や英語が話せる場合は、ライセンス契約を経験するチャンスも大いにあると思います。
――全体を通じて共通して求めているのは、自分から率先して積極的なアクションを起こせる人材ということですね。
伊藤:そうですね。のんびりしていると、あっという間に業界模様が変わってしまうので、アクセルはグッと踏み込んで欲しいです。業務におけるスピード感は、個人評価を含めて重要視していきたいですね。
採用活動を通じて将来的なケイパビリティを考え、他社優位性のある組織化を行うことが、私の使命の一つです。ゲーム事業における経験はもちろん、突き詰めた趣味や、稀有な体験が思わぬかたちで活きることもあるので、興味があれば遠慮なくご連絡頂きたいですね!
―色んな方に愛されるようなビッグタイトルを手掛けたい
――小西さんは、新卒でゲーム開発会社に入社し、プランナーとしてお勤めしていらしたそうですが。
小西:はい。最初はコンシューマータイトルの開発に携わりました。事業派遣も行っていた企業だったので、大手会社から中小企業までさまざまなゲーム会社に派遣していただき、経験を積みました。
――チャプターゼロでの小西さんのお仕事はどのようなものになるでしょうか。
小西:タイトルの選定業務と改修箇所の提案、費用や工数算出を担当しています。五年くらいクリエイターとして活動した経験があるので、作業工数や作業にかかるコストなどについてはある程度理解しているつもりです。その知見を生かしていければと思いました。
――いまのお仕事で難しさを感じているところはどこでしょうか。
小西:改修にかかる工数や費用の算出ですね。人件費や改修期間、外注に回したときのリスク等を踏まえて最適なものを導き出す必要があり、もっといいやり方はないかと常に頭を悩ませてます。また、言語の壁も大きく感じています。資料が読めないので、どういうシステムで動いているのか、ストーリーがしっかり作られているのか分からなくて戸惑ってしまいます。
――そのぶん考えていく楽しみは大きそうですね。
小西:そうですね。面白くなさそうだなと思っていたタイトルでも、テストプレイしてみたらものすごく面白いこともあって。あとはその部分を日本でリリースする際、どう魅力的に見せていくかを考えます。運営後のイベントとかも見据えて考えるのですが、難しいけれどやっぱり楽しいですね。
――チャプターゼロという会社をこんなふうにしていきたいという個人的な目標やビジョンを伺えますか。
小西:パブリッシャーとして、ゲーム好きな人も好きでない人も知っているような企業になればなと思います。あとは、色んな方に好きなゲームとしてタイトルを挙げてもらえるくらいのビッグタイトルを手掛けてみたいですね。
―日本と中国の文化交流の橋渡し役を目指して
――羅さんは中国の方ですが、来日されて長いのでしょうか。
羅:五年くらいです。学生の頃から日本のゲームやアニメが好きだったので、大学を卒業して日本に留学しました。中国は日本の文化があまり入ってこないので、アニメやゲームというコンテンツを通じて食や萌えなどの日本文化を知りました。そこから日本に興味を持って、自分の目で見たいと思って来日しました。
――経歴を拝見したところ、大学院で知的財産、エンタテインメントに関する知識を学ばれたとのことですが、それがいまの中国ゲーム市場の調査、情報翻訳や、タイトル・パートナー企業の選定などの業務に通じているのでしょうか。
羅:在学時から並行して中国のゲーム市場は研究していたので、いまの業務に通じていると思います。
――仕事としてゲーム市場に携わるようになって、どのあたりにやりがいを感じていらっしゃいますか。また難しいと思うのはどんなところでしょうか。
羅:僕は中国人なので、中国の良いタイトルを日本に持ち込みたい、中国と日本の文化の交流ができるよう意識して、そういう役割を担えたらと思っています。いまの中国のゲーム業界は企業数が多いので、それらを覚えて頭のなかで整理していくのが大変ですね(笑)。
――中国のゲーム市場でリリースされるタイトルは、年間どのくらいあるのでしょうか。また、そのすべてを羅さんのほうでチェックされているのでしょうか?
羅:2017年は9000作以上のタイトルがありました。2018年に版号の問題があって審査が一年くらい停止した関係で、最近はそこまで多くないのですが、それでも数千は下りません。セールスランキング上位のタイトルから、日本の市場にマッチしそうなものをチェックしています。その中から小西がさらにふるいにかけたものを、開発元に連絡する流れです。開発元への連絡方法は、企業秘密です。
――今後、チャプターゼロをどんな会社にしていきたいか、目標があればお聞かせください。
羅:国際的なエンタテインメント会社に成長させていきたいと思っています。ゲームを通じて日本と中国の文化交流もはかっていく、その橋渡しの一員になれたら。また、中国をはじめ、海外のエンタテイメントに関心、興味がある人にきてほしいですね。いろんな国の人が入ってきて国際色豊かな企業になっていければいいなと思います。
―Message
――チャプターゼロで働きたいという方へのメッセージをお願いいたします。
伊藤:新規プロジェクトに関わるチャンスは勤めていればそれなりにありますが、会社の立ち上げに関わるというのはなかなかできない経験だと思います。極端な例かもしれませんが、三年と割り切り、当社でスタートアップ経験を経て、箔をつけてから夢に向かっていく、そういう方のキャリアパスの一部になってもいいと思っています。もちろん、長く働いて頂けるに越したことはないですが(笑)。私は、チャプターゼロの名前や経験が転職時の切り札になるような、そんな企業にしていきたいと思っています!
夢や野望のある、まだ見ぬ"仲間"との出会いを楽しみにしておりますので、ご応募お待ちしています!
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